坂口佳穂、ビーチバレー3年目はプレーもパートナーも安定せず (3ページ目)

  • 小崎仁久●文 text&photo by Kosaki Yoshihisa

 遡(さかのぼ)れば、今季の坂口は、新たなパートナーに藤井桜子(26歳)を迎えて再スタートを切った。自身3年目のシーズンということもあって、一層の飛躍が期待された。ところが、藤井とのペアも前半戦で解消。じっくりとチームを作っていくことができなかった。大会によってパートナーがコロコロと変わる状況では、さすがに目標とするベスト4入りが叶うはずもなかった。

 そんな3年目のシーズンを、坂口はこう振り返った。

「いいときのプレーは成長しているかもしれないが、(パフォーマンスの)いい試合も、悪い試合もあって、その差が激しかった」

 それでも、個々のプレーのスキルが上がっていることは確かだ。スパイクのボールは力強さを増して、コースを読まれることも少なくなった。とりわけ、エースを狙えるジャンプフローターサーブは、坂口の大きな武器のひとつになりつつある。

 およそ2年半前、ビーチバレーボールプレーヤーとしてスタートを切ったばかりの頃の坂口を知る小野田も、彼女の成長を認める。

「今日はともかく、(坂口は)大きく成長していると思う。トスが乱れても、強い球を打つことができるようになったし、レシーブの予測、動きもよくなった。気持ちも強くなっている」

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