中垣内監督も「石川さまさま」と絶賛。男子バレーが全勝で世界選手権へ (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 浦川一憲●写真 photo by Urakawa Ikken

 そんな重苦しい流れを変えたのが石川だった。スパイクでサイドアウトを取り、10-11にしたところで石川がそのままサーブに入る。久しぶりに見せた強いジャンプサーブで相手レシーブを崩し、ダイレクトで返ってきたボールを処理して同点。続くサーブでも相手を崩して連続得点につなげて逆転すると、リードを維持したまま25-22で第1セットを奪い、日本の世界選手権出場が決まった。

 その後、試合はフルセットまでもつれたが、石川の勝利に対する執念が衰えることはなかった。強打だけでなく、相手のコートをよく見てフェイントを落としたり、走り込んできてトスを上げたりと縦横無尽の大活躍。時には、セッターの藤井直伸がレシーブしたボールを2本目で相手コートにたたき込むという離れ業も見せ、この日だけで32点を稼いだ。スパイク26、ブロック2、サービスエース4と、両チーム合わせて断トツのベストスコアラーだ。

 中垣内監督も、「今日はとにもかくにも石川の調子がよくて、久しぶりに"らしい"プレーが随所に見られた。今シーズンで初めて思い切ったサーブが打てていたし、サーブレシーブも頑張っていた。"石川さまさま"だった」と手放しで賞賛した。

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