「プロ」か「企業」か。揺れ動くバレーボールのスーパーリーグ構想 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari photo by Kyodo News

 チーム名には企業名と地域名、いずれの使用も認める。参加チームについては、新たに導入されるライセンス制度に基づいて決められる。ライセンス取得条件には財務面や成績面も含まれる。発表された構想では「プロ化」ではなく、「ビジネス化」という言葉を使っている。

 嶋岡健治会長は、「世界につながるリーグにし、バレーボールを日本のトップアリーナスポーツにする。企業スポーツのいいところは残しながら、ビジネス化を目指す。ファンファーストで、お客さんをどう呼び込むかを、(機構ではなく)チームの自主性に任せる」と話した。

 昨年9月、最初にこのスーパーリーグ構想を発表した際には、チームの分社法人化、初年度からの完全ホーム&アウェー、将来的なプロリーグ化などを掲げ、3ヵ月後の締め切り時までに賛同したチームだけでも開始するというスタンスだった。これに対して、先月になって「賛同したチームはゼロだった」という報道も出たが、嶋岡会長によると、「賛同したチームはあった。しかし、リーグを割ってまで実現しようとはならなかった」という。

 V・プレミアリーグ女子に参戦中の市民クラブチーム、岡山シーガルズ監督・河本昭義氏はこの発表を肯定的に受け止め、以下のようなコメントをくれた。

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