狙われた坂口佳穂。ビーチバレー新ペアが1回戦突破も、強豪には完敗 (2ページ目)

  • 小崎仁久●文 text by Kosaki Yoshihisa
  • スエイシナオヨシ●撮影 photo by Sueishi Naoyoshi

 第1セットは動きが硬く、立ち上がりから松山紘子(31歳)&坂本実優(25歳)ペアにリードを許す展開。そのまま18-21でセットを落としてしまったが、「試合の初めは緊張していたが、力を抜いてプレーできるようになってからうまくいった」と坂口が語るように、第2セットでは動きが一変した。

 戦術的にも、ブロック力が向上している坂口をブロッカーとしてネットにつかせ、藤井がレシーバーとして後ろから指示をするディフェンスシステムに変更。それによって、第1セットでやられていた坂本の軟打にも対応した。

 さらに、サーブの質も変えて、調子のよかった坂本ではなく、松山にボールを集中させた。「そこが試合のポイントだった」と藤井が語るとおり、その戦法が見事に功を奏した。相手のミスを誘って勝負の流れを引き寄せると、坂口のスパイク、藤井のサービスも決まり出して、第2セットは21-12でモノにした。

 完全に勢いに乗った坂口&藤井ペアは、第3セットも15-6の大差で奪取。セットカウント2-1と逆転勝利を飾った。

1回戦では逆転勝利を飾った坂口(右)&藤井ペア1回戦では逆転勝利を飾った坂口(右)&藤井ペア だが一転、2日目は厳しい試合を強いられた。

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