木村沙織、笑顔で終えた現役最後の日。「絶対泣かないと決めていた」 (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本清●撮影 photo by Sakamoto Kiyoshi

 試合後の記者会見では、詰めかけた報道陣に「記者会見では、本人の意向により、試合についてだけの質問に限らせてもらう。引退についての質問は受け付けない」との異例の通告があった。

 木村は、「今日はまず3ポイント(3-0、または3-1で勝つこと)が一番の目標でした。スタートはすごくいい入りでしたが、最後に取り切れなくて、今シーズンを象徴するような展開でした。でも、東レらしいバレーができたので、それはよかったと思います。足がつってしまった後も、最後までコートに立ちたいと思い続けながら声援を送りました」と試合を振り返った。

 木村と古賀がお互い相手を狙って打ち合いになった場面もあったが、「紗理那は得点力が高いので、少しでもそれを削ぐために狙いましたが、なかなか抑え切れませんでした。私たちは今日で終わりですが、ファイナルでも、全日本でも頑張ってほしいですね」と全日本のホープにエールを送った。

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