石川祐希、まさかのリベロで出場も「イタリア行きに後悔はまったくない」 (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

――昨シーズンまでJTサンダーズでプレーしていた、レアンドロ・ヴィソット選手がモンツァにいるのを知っていました?

石川 昨日、初めて知りました。控え室にいたのでびっくりしました。

――ヴィソット選手は、JTの創部以来の初優勝の立役者。だけど、次のシーズンに成績が下がったら容赦なく解雇される。今のチームも、数日前に途中加入したそうです。こういったプロの怖さも知ったと思うんですけど、改めて進路のことをどう思いますか?

石川 自分がプロ契約にするかしないかはまだ決まってなくて、これから決めるんですけど、怖いなとは思わない。自分がダメだったら、解雇されたりするのは当たり前の世界だと思っている。それが怖いなと思ったら、やっていけない。プロになるならなるで、そういう覚悟の上でならなければいけないと思う。海外(のプロリーグ)でやりたいという気持ちはもちろんあります。


 この翌週のモルフェッタとのアウェーゲームで、石川はなんとリベロでフル出場を果たした。かつて元全日本女子監督の眞鍋政義氏がセリエAに移籍したときも、シーズン途中でリベロにならないかと言われたことがあった。パドヴァで3年間プレーした元全日本代表主将の越川優もそうだ。眞鍋は断ったが、越川は何試合かリベロで出場している。石川にもそんな形で出番が回ってきたのだ。この試合の後にも、話を聞いた。


日本では、まずありえないリベロで出場した石川日本では、まずありえないリベロで出場した石川
――リベロでプレーされたのは、なぜだったのでしょう?

石川 チームの正リベロが軽くケガをしたため急遽、自分がリベロをすることになりました。

――監督に「リベロで出場しろ」と言われたときの気持ちは?

石川 試合の2日前にリベロで出場すると言われて、正直ビックリしました。こんなことがあるのかと思いました。でも、自分しかいなかったみたいなので、頑張ろうとは思いました。

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