女子バレー敗退、「サオリンなき日本」が東京で勝つためにやること (3ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  photo by AFLO


――もう少し木村選手のスイッチが早く入っていれば......。

「はい。木村のスイッチがもうワンタイミング早く入っていれば、決して獲れなかったわけではないと思います。終盤の木村のプレーは、いつも苦しいときを救ってくれて、チームを引っ張ってくれたときの姿でした。

『たられば』になりますけど、もう少し早く、そうなってくれていたら違ったでしょうね」

――宮下(遥)選手のトス回しはいかがでしたか?

「アルゼンチン戦より高めに上げて、サイドへのトスはアンテナまで伸ばして、アタッカーが打ちやすく、広角に打てるように意識しているのが見えました。また、今までの試合で課題となっていたミドルへのトスも積極的に上げていました。この重要な試合の中で、新たなチャレンジをしたことはきっと次へとつながると思います」

――リオ五輪全体の総括をしていただけますか。

「苦しい大会でした。いろいろな課題が見つかる中で、選手たちももがきながら、何とかしようとみんなで一戦一戦やっているのはすごく感じられました。やはり照準を絞って挑んだ初戦の韓国戦で敗戦したのが大きく影響しましたね。精神的にも今回一番大きく影響したかもしれませんね」

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