石川祐希、再びイタリアへ。「海外でプロになるのも道のひとつ」 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi


 前回加入したモデナはそのシーズン、コッパ・イタリアで優勝、リーグでは準優勝したほどの強豪で、世界各国の代表クラスが在籍し、石川にはほとんど出場機会がなかった。高いレベルの選手たちと練習して、プレーを目の当たりにしたことは大きな「経験」となったが、今度は実際に試合に出場して、自分をアピールしたいという気持ちが強くなった。ラティーナを選んだのはそれが大きな理由だ。フランスやドイツからもオファーはあったが、期間などの条件が折り合わず、また世界トップレベルのセリエAでやりたいということもあり、「スタメンで構想している」と監督が明言したラティーナに決めた。

「(モデナより)レベルは低いかもしれないけど、その分、出場機会は増えると思う。もちろん保証はされていないし、それよりも他の選手に実力で勝って出場することを自分も望んでいるので、シビアな環境だと思うが頑張りたい。試合に出場して、上位のチームを倒し、自分の存在をアピールしたい」<br /><br /> モデナに行ったころは、まだ大学卒業後にバレー一本でやっていくかどうかを決めかねていた。今は3年生になり、進路のことも真剣に考えるようになった。

「今は(卒業後は)バレーに賭けようと思っています。企業に入るか、海外でプロとしてやるかはまだ具体的には決めていないが、プロでやることも道のひとつとして意識するようになった。海外ではみんなプロでやっているので、その中で生活して、そのことについても考えていきたい。常にトップの環境でやりたい」

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