ホープ古賀紗理那の落選にみる女子バレー「メダル獲り」の本気度 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari 坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

「前回(銅メダル)以上が目標」という眞鍋政義監督は、「ベストの12名を選びました」と語った。選考には神経をすり減らし、じんましんが出たほどだという。以前から掲げる「4つの世界一(サーブ、サーブレシーブ、ディグ、ミスを少なくする)」をリオに向けて再度確認し、詰めていきたいと話し、選考の意図をこう説明した。

「オリンピックに参加する国の中で、日本が最も平均身長の低い国でしょう。バレーというのはどうしても身長が高く腕が長い方が有利。そして、我々のチームにはキム・ヨンギョン(韓国)やコシェレワ(ロシア)といった大エースはいない。

 そこで最も重要視したのはチームワーク。2番目がディフェンス力。特に今回は、リベロ+レシーバーということで、まだ現状(佐藤と座安の)どちらかがリベロで、どちらかがレシーバーかは決めていません。

 世界大会は大体1セット14~15回ローテーションが回ります。その中で(レシーバーは)3回しか使えません。しかし、前回のオリンピックでいえば、アメリカ・中国・ブラジルなど強豪5チームがレシーバーを使っておりました。前回、我々は使っていません。今回、レシーバーを入れた方が、点数が取りやすいという統計が出ております。従って、この方法を採ることにいたしました」

 東京五輪でも中心メンバーになると期待されていた古賀を落とした理由について聞かれ、眞鍋監督は、「サイドアタッカーで外れたのは、古賀だけではありません。また、我々は古賀のためだけにやっているのではない。東京オリンピックの前に、まずリオオリンピックを戦うために、全力を尽くしたい」と答えた。

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