2016.06.21

【男子バレー】東京五輪に向けスタートした全日本に光は見えたか

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

「OQTで敗退したことは、もちろん大きなダメージはありました。だけど、少しおいてこの大会がすぐに始まるので、忘れるくらいのイメージで。実際はもちろん忘れることなんてできないんですけど、頭から消すつもりで臨みます。僕が代表に残り続けるために、ワールドリーグは東京へのアピールの場のスタートです。

 この3日間、僕自身は個人的にチームの中で成長しようと心がけていました。なので、意識的に周りに声かけをしたり、アドバイスをしたりということをしていました。(高橋)健太郎とかも入っていましたし、上の人にも、自分がよりよい攻撃をするためにどうしてほしいかを今までよりしっかり伝えるようにしました。今までも若手という意識はなかったのですが、チームに自分より年下の選手が増えたので、そういう役割も果たしていくべきだと思って実行しています。

 今はまだ東京五輪を具体的に視野に入れているわけではないですが、そう遠くないうちに照準になってくると思うので、安易な生活はしないように、充実させていきたいと思います」

 ワールドリーグはこのあとエジプト、中国で戦い、上位3チームに残ればファイナル4に勝ち進める。南部監督はまずこのファイナル4進出に狙いを定めている。ワールドリーグ大阪大会では、若手に負け癖をつけないという意味の他に、3階席まで満杯になったファンのためにも「勝つこと」が必要だった。結果は2勝1敗だったが、キューバ戦も本来なら3-1で勝てる試合展開だった。先に20点台に乗せても最後の2点を取りきれないところが、今の全日本男子のもろさを表しているかもしれない。

 リオへの道が閉ざされた今、言い換えるなら、どこよりも早く東京へのスタートを切ることができる。今度こそ、就任が遅れて施策が後手後手に回った前任のゲーリー・サトウ監督の轍を踏まないようにしてもらいたい。深津が言った「リオ五輪に出場できなかったという悔しさを財産にして、東京のために前を向いていきたい」という決意を無駄にしないために。

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