早くも崖っぷち。エース石川祐希は「自分らしさ」を取り戻せるか (3ページ目)

  • 松瀬 学●文 text by Matsuse Manabu
  • 伊藤真吾/アフロスポーツ●写真 photo by Ito Shingo

 確かに中国は高さがあった。先発ではセッター以外は5人、2m台を並べてきた。だが日本の先発には2mはひとりもいない。高さを警戒するあまり、これだけ、サーブミスが続けば、チームはリズムに乗れない。逆に相手は緩めのジャンプフローターサーブで石川らレシーバーの前に落としてきた。サーブを確実に入れて、ブロックで仕留めようとしてきたのである。

 ブロック得点は、日本のわずか3点に対し、中国には14点を献上した。サーブミスは中国の6本に対して、日本は16本を数えた。うち相手の20点台になってからの日本のサーブミスは計5本もあった。

 石川は第2セットから、ミスを避けるため、軽めのサーブも絡ませていった。持ち前の攻めの気持ちは薄れていた。石川らしいサービスエースは1本だけに終わり、ひとりで5本のサーブミスを犯した。こうなると、どうしてもスパイクに影響がでる。バックアタックを効果的に使いながらも、スパイク得点は13点にとどまった。

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