【男子バレー】リオ最終予選開幕! エース・石川祐希が静かに牙を研ぐ (4ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Mikari Nakanishi 坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

――オリンピックについて、どう考えていますか?

「出たこともないし、見たこともないのでイメージが湧かないんですけど、出たら人生が変わると言われるくらいなので、そういうものなのかなと。だからといって特別意識はしないですし、どの大会も同じような感じ。これがまた実際に出たら違うのかなと思いますが、出る前は変わらないです」

――(五輪出場権を争う)同じアジア勢に勝つために、何が必要でしょうか。

「向こうも出場枠をかけて戦ってくるので、気持ちが負けていたら苦しい展開になる。負けたらということは考えず、勝ちたいという気持ちをぶつけていけたらと思います。女子の(出場権のかかった)イタリア戦でもそういう気持ちを感じました」

――オリンピックの切符がかかった大会を前に緊張していますか。

「特別なプレッシャーは感じていない。お客さんが入って試合が始まったら、また変わるのかもしれませんが、今は全然ないです。女子の試合を見て、最初のほうは顔がこわばっている……と思っていたけど、進むにつれてよくなっていった。最後は気持ち。そこまでに到達するためにスキルは必要だけど、それはあるので、あとは気持ちです。やるかやられるかなので、引かずに戦いたい」

――木村沙織選手や迫田さおり選手が、石川選手のフォームを参考にしていると言っていました。

「そういう風に言ってもらえるのは嬉しい。でも、自分のフォームがいいとはまだ思ってない」

――いよいよ今日から始まります。

「心の準備と身体の準備をしっかりするだけです。状態は、まあ、よくも悪くも、という感じです。よくはなっているんですけど、ピークでもないかな」

――第1戦ベネズエラ戦に向けて。

「ワールドカップでは勝っていますが、そのことは忘れて自分たちのバレーをやっていきたい」


 話のトーンからして、調子は上向き、いい意味で力も抜けているといった感じだろうか。石川の活躍なくして、最終予選突破は難しい。女子に続いて男子も五輪出場なるか、命運は20歳のエースにかかっている。

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