【男子バレー】全日本の石川祐希は、大学生の大会で進化できるのか? (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari 浦川一憲●写真 photo by Urakawa Ikken

 この日の石川は体調不良で、それを配慮したかトスがあまり上がらず、相手のディグ(スパイクレシーブ)が素晴らしかったこともあり、他のスパイカーの決定力もセットが進むにつれて落ちていった。石川は試合後、「今日はセッターとのコンビが合わなかったこともあり負けてしまいましたが、自分はエースなので、どんなときも決めきる力をつけていきたい」とコメント。

 その言葉通り、翌日の国士舘大戦、1敗同士で迎えた優勝決定戦の順天堂大戦、最終試合の早稲田大戦と順当に勝利して、秋季リーグを優勝で終えた。

「優勝できたことはうれしいです。 しかし1敗しているし、セットもだいぶ取られているので気を緩めることなく、全日本インカレに向けて臨みたいです。チームとしても個人としてもまだまだ力不足なので、自分たちの弱いところを強化して全日本インカレ、天皇杯に向けて練習していきたい」(石川)

 W杯最終日の記者会見で、石川は「自分は他の人たちと違って(V・プレミアリーグではなく)大学リーグに戻るのですが、そこでも意識を高く持ってリオ五輪に向けて力をつけていきたい」と述べていた。しかし、世界トップリーグのセリエA1準優勝のモデナに留学し、W杯で世界の強豪国とも連戦した彼が、大学でも進化し続けていくことはできるのだろうか。中央大学の松永理生監督にそれをぶつけてみると、「そのテーマで来ますか」とにやり。

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