【女子バレー】Vリーグ開幕! サオリン、紗理那ほか代表選手たちの今 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari  坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 上尾では中国から帰化した松本亜弥華がスタメンでプレーした。188センチと日本人選手の中では最高身長の松本は動きも悪くなく、ブロック得点が2、サービスエースが1。ミドルブロッカー陣に不満を抱える全日本代表への道もありそうだ。

 第2試合はデンソーエアリービーズが岡山シーガルズをフルセットで破った。デンソーはスタメンセッターに9人制からスカウトした森田麻実子を据え、3セット目途中からは助っ人外国人選手のミア・イエルコフを下げて攻撃を散らし、フルセットを制した。両チームともベンチ入りメンバー全てがコートに立ち、特に岡山は試合の中で選手を試していた感がある。

 岡山の河本昭義監督は、全日本セッターでもある宮下遥について、「リードしたときに上げ急ぐ、攻め急ぐところがあった。全日本から帰ってきてから他チームとやるのが初めてだったから仕方ないという気持ちと、遥ならやってくれるはずという気持ちと両方があります」とコメント。宮下自身も、自分が攻め急いだトスを上げていたことは自覚があったようで、「トスの修正が最後までできなかった。次からはしっかりと焦らないでトスを上げていきたい」と語った。

 18日の第1試合では、昨季最下位のトヨタ車体クインシーズが覇者NECをストレートで下す波乱があった。トヨタ車体には2014年の世界選手権で日本が予想外の敗北を喫したアゼルバイジャン代表のエース、ポリーナ・ラヒモワが加入。198センチの長身から繰り出す角度のついたスパイク、破壊力のあるサーブで昨季の女王を粉砕した。3セットのみだったにも関わらず、67打数と圧倒的なワンマンバレー。また長身の割にディグ(スパイクレシーブ)もよく、NECの売りである島村春世のブロード攻撃(※)を何度となく拾って攻撃につないでいた。
※ミドルの選手がライトに流れながら打つスパイク


迫田さおり

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