【男子バレー】石川祐希の急成長で、W杯後半戦に手応えあり!

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 坂本 清●写真 photo by Sakamoto Kiyoshi

 ワールドカップバレー男子大会、全日本はこれまで5戦を終えて3勝2敗。すでに前大会(2011年)の2勝を超えた。世界ランキングで見ると、日本(20位)にとって、ベネズエラ(27位)以外の出場国はすべて格上となり、この成績は上々といえよう。現在、首位を走るアメリカからセットを取ったのは、ロンドン五輪銅メダルのイタリアを含め、日本が唯一である。

 好調の要因は、何と言ってもNEXT4(※)のうち、2人のサイドアタッカー石川祐希(中央大)と柳田将洋(サントリー)だ。石川はベストスパイカーで8位、ベストディガー(スパイクレシーブ)で13位、ベストレシーバーで16位と、どのプレーでもまんべんなく活躍。柳田はサーブを武器に、相手を崩してポイントを重ね、着実に全日本の中核選手となっている。観客数も2人を中心とする全日本の善戦により確実に増えて、初日の3060人から、第4戦、第5戦は6000人と倍増。広島グリーンアリーナが完売御礼となった。
※ 南部正司全日本監督が命名した、次世代の男子バレーを担う石川祐希、柳田将洋、高橋健太郎(筑波大)、山内晶大(愛知学院大)のユニット

甘いマスクも手伝って、日に日に注目度も上昇中。 全日本のエース、石川祐希甘いマスクも手伝って、日に日に注目度も上昇中。 全日本のエース、石川祐希

 石川は昨年から全日本に招集され、アジア大会銀メダルに貢献。今年度はワールドリーグ(5月30日~7月5日)から参加し、アジア選手権(7月31日~8月8日、テヘラン)は大学の事情で参加せず、その後のイタリア遠征、ポーランド遠征で合流した。

 南部監督によると、「イタリア遠征の間は調子があまり良くなかったのですが、ポーランドに入ってから、人が変わったのかと思うほど調子を上げてきました」とのことで、ワールドリーグで優勝したフランスにも勝利し、好調のまま今大会に入ることができた。

1 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る