【男子バレー】中垣内祐一がエール。「W杯で負けグセをつけるな!」 (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari

――選手として以外にも、解説者としても、コーチとしてもワールドカップに参加されて、それぞれどんな違いがありましたか。

中垣内 選手として、コーチとして、解説者として、そして今、一般人として外から見て、いろいろな立場を経験して思うことは、選手の時は目の前の試合、プレーに集中しているから見えなかったことが、立場が変わると見えてきたということかな。
 コーチとして参加した時は選手時代に知らなかったベンチワークなど、こういうことをやっているんだな、ということがわかってきたし、解説者の時は、さらにそれ以上の広い視野で見る必要があった。選手、スタッフがどんなことをしているかを常に気を配っていなければならないし、運営サイドや一般の人へどう伝えたらいいかといったところも考えていかなければならなかった。一つ言えることは、選手の時よりは確実に視野が広がったということだね。

――中垣内さんの出場された2回目のワールドカップから、それまでとは違って五輪の出場権がかかることになりましたが、その違いというのは大きかったですか?

中垣内 うーん、やる方としては、(当時)切符は3枚だけだったから、それほど「この大会で必ず切符を獲らなければならない!」ということは思っていなかった。もちろん選手もスタッフも、獲得したいと思って必死にやっていたのは間違いないけれど、『五輪切符のための大会』みたいな捉え方はしていなかったよ。

――今大会から五輪への切符は3枚から2枚に減ってしまったわけですが、全日本男子がこの大会で切符をつかむことができる可能性は、ずばり、何パーセントくらいだと思われますか?

中垣内 おいおいおい。何を言わせるんだよ(苦笑)。長くバレーを観てきた人なら、誰でもわかっていることだろう? それは「非常に厳しい」だよ。「かなり、非常に、厳しい」。具体的な数字は勘弁してくれよ。

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