【バレー】久光製薬のリーグ3連覇を阻むダークホースは? (2ページ目)

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • 浦川一憲●写真 photo by Urakawa Kazunori

  上位6位(ファイナル6)のチームが1回戦総当たりを行ない、その最上位が優勝決定戦に進出。2位、3位がファイナル3に進み、対決する。その勝者が1位チームと優勝決定戦を行ない、勝ったチームが優勝。

 まさに久光一人勝ち状態の女子プレミアだが、女王を倒す可能性があるのはどのチームなのか。順当に行けばレギュラーラウンド2位につけているNECレッドロケッツだろう。降格したJTマーヴェラスから山口かなめを獲得し、巧さはあるが、故障がちな秋山美幸と上手く使い分けて幅のある攻撃を展開した。2月15日には「木村沙織2世」の呼び声も高い古賀紗理奈が内定選手として出場し、初得点を挙げた。内定選手は、まだ相手チームにデータがないため、ファイナル6の鍵を握るかもしれない。

 また、NECは今年度全日本に選出されたミドルブロッカー・大野果奈が、リーグ途中から姿を見せず、その動向が気遣われていたが、2月26日付でドーピング違反が発表され(※)、1月7日から3月6日までの2ヶ月間の資格停止処分が下された。つまり、ファイナル6の2戦目以降は彼女の出場が可能になる。じりじりと差を詰めて2位まで来たNECに、この2つの新しい要素は大きい。ファイナル6初戦では卒業式出席の古賀を欠きながらも東レにストレート勝ちした。
※昨年12月の全日本選手権時の検査で、禁止薬物が検出された。ぜんそくのため医師に処方された薬に含まれていたと思われる

 そして、リーグ初戦で久光とのフルセットゲームに敗れて以降、最下位も経験し、結果としてレギュラーラウンドも5位に沈んだ東レアローズ。2レグ目からは今季トルコから復帰したエース木村沙織が復調し、レセプションも攻撃も安定してきた。

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