【男子バレー】タフになった19歳・石川祐希。「リオでメダルを」 (2ページ目)

  • 中西美雁●文・写真 text & photo by Nakanishi Mikari

――石川選手のバレー人生の中で、これだけ出場機会が限られている、なかなか試合に出られないのは初めてだと思うのですが。

石川 はい、初めてです。ただ、昨年の全日本でも海外遠征の時などに、あまり出られない時がありました。(全日本の)海外遠征のときは自主練が出来ないけど、こっちでは体育館が空いている時に自主練ができるので、そこで補ったりしています。

――試合に出られないということで、葛藤はありませんでしたか? 本当にイタリアに来てもよかったのだろうかと。

石川 そうですね、もちろん試合に出られないのはいい気分ではないし、かといって他の選手と比べて、自分の実力が上であるのは部分部分でしかない。まだまだ、向上しなければならないところが多いのもわかっています。言葉もしゃべれないし、いろいろな面を考えると自分はまだ足りないと思うので、とりあえずは今の状態でどうやってアピールするか、どうやったら試合に出られるかを考えています。出られたら、思い切りアピールする。そして、自分は自分のプレイをして楽しんでやっていきたいなと。

――アップゾーンで試合を見ているときはどんな気持ちで?

石川 とにかく出たいっていう気持ちが強いです。今のプレイは自分だったらこうするなとか、日本と比べて「ああ、こういうバレーもあるんだ」と思いながら見ています。

――今、同じポジション(レフト)のウロシュ選手がコンディションがよくないので、出場のチャンスがあるかなと思いますが。

石川 チームとしては、全員がコンディション良いのがベストだと思うんですけど、自分のことだけに限れば、出られる機会が増えると思うので、しっかりアピールはしていきたい。でも、他の選手がケガで出られないから代わりに自分がというのではなく、ウロシュがベンチに入っていても、自分が起用されるようになりたいです。

――さて、全日本の話になりますが、今年日本で開催されるワールドカップは、リオ五輪の出場権がかかっているわけですけど。

石川 全日本に選ばれれば、の話ですが、ワールドカップでは(2位以上の)リオの出場権を狙いにいきたいですね。そして、リオは出場だけではなくて、メダルを狙っていきたい。「出場」を目標にはしたくないです。

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