【男子バレー】悲願の初優勝へ。名門JTが復活した理由

  • 中西美雁●文 text by Nakanishi Mikari
  • アフロスポーツ●写真 photo by AFLOSPORTS

 8季ぶりのプレイオフにむけて、ブコビッチ監督は「チームの中でファイナルラウンドを経験したことがある選手が非常に少ない。まず、セミファイナルの3連戦という特殊なスケジュールをどうマネジメントするかが非常に重要になってくるだろう」と思案する。

 数少ないファイナルラウンド経験者であるリベロの酒井大祐は、「そうは言っても入社1年目と2年目のことなので、自分もいっぱいいっぱいで、当時のことはあまり覚えていません。初戦が勝負になってくると思うので、当時を思い出して伝えるというより、新しい気持ちで挑みたい」と語る。

 また、今季からスタメンに抜擢された司令塔の井上俊輔は、レギュラーラウンド終了直後、「(ファイナルラウンドは)初めての経験なので、緊張とわくわくだったら、今は6対4で緊張の方が勝っています。実は僕、すごく緊張しいなので、今季ずっと出場し続けていても、毎週毎週、月曜になるとものすごく緊張しちゃうんですよ。それをだんだん試合に向けて慣らしていくという繰り返し。だからたぶん今は6対4で、試合直前には9対1くらいでがちがちに緊張してると思いますが、それを通り越してきっと開き直ってやれると信じています(笑)」と、胸を張った。

 悲願の初優勝に向けた戦いが始まる。

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