全仏OP混合ダブルスVの真実。なぜ柴原瑛菜は誰と組んでも強く、男子の高速サーブを苦もなくリターンできたのか

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

20歳で描いた「世界一」の夢

 大学に通いながらもプロ転向を心に決めた20歳の日、柴原は「将来の夢」を次のように語っていた。

「夢は、いっぱいあって! まずは、たくさん試合に勝ちたい。東京オリンピックにも出たいし、一番大きな夢は、世界で一番になること」

 東京オリンピックをはじめ、それら夢のいくつかはすでに叶えた彼女は、「ゴールを決めて、ハードワークすれば実現できる」と信じている。

 今季はシングルスを中心に転戦し、来年には「グランドスラムの本戦にシングルスで出たい」という目標がある。女子ダブルスでのグランドスラム優勝も、視野に入っているだろう。

 キャリアの原点から、コート・フィリップシャトリエの表彰台にまっすぐ伸びた足跡は、進む道の確信を得て、次の夢へと続いていく。

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