大坂なおみ、全米OP初日に大興奮。観客を楽しませたい衝動に駆られた訳 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

「グランドスラムの初戦は、いつだってナーバスになる」と大坂は言うが、1万人を超える観客の思いも絡み取りながらもつれる精神の糸をほぐすのは、容易ではなかったはずだ。

「ファンの存在はいつもと異なる環境を作ったが、すぐに適応していけると思うか?」

 試合後の会見で問われた大坂は、「その質問に答えるには、もう数試合必要かな」と応じた。

 全米オープンを迎えるにあたり、東京オリンピックとシンシナティ・マスターズの2大会、計5試合しかこなしていない大坂には、戦いながら体に馴染ませたい実戦固有の感覚もある。初戦でいえば、それは「相手を動かし、オープンコートを作る」という展開だったと、大坂は繰り返した。

「勝ち上がるごとに自信はついていく。今日を2セットで終えられたのは大きかったし、今日の試合から学んだことは多かった」

 6−4、6−1というスコア以上に、複雑にして濃密な1時間33分。その暑い夜をファンと共有した前年優勝者は、「最後はナーバスよりも、興奮が勝っていた」と笑みを浮かべた。

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