大坂なおみ、強烈サーブで圧倒。「5年前の記憶」が完勝につながった (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 なお、ロッカールームでは驚くほどに無口ながら、コートに立つとすさまじいボールを打つ18歳の少女は、ジャバーにとっても印象的だったようだ。

「私がジョークを言うと、彼女はシャイな笑顔を見せた。あの時にけっこう仲良くなったけれど、基本は私が冗談を言って、彼女が恥ずかしそうに笑うって感じだったわ」

 当時を笑顔で追想するジャバーは、大坂が米国女子サッカーチームのオーナーになったことにかけて、「彼女からの契約オファーを待っているんだけれど、まだ来ないわね」と言って周囲を笑わせた。

 あの頃の"新星"たちは、その光量や関係性を変えながら、みなが真のスター選手としてまばゆい輝きを放っている。

 ふたりの3回戦は、全豪オープン会場で2番目のキャパシティを誇るジョン・ケイン・アリーナに組まれた。その舞台で、かつては苦手とした変則的なテクニシャンに勝利した時、大坂は今や自身がこのステージに誰よりふさわしいことを世界に証明するはずだ。

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