錦織圭、30歳になって心境の変化。「残された時間」に何を思う (6ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO


「年齢に関しては、マイナスしかない」

 これは、それらの葛藤からこぼれ落ちた本心だろう。

 トップアスリートとして残された時間が過ぎたそれより短くなったことは、前述したように本人も自覚している。

 同時に、だからこそ今を、そしてこれからを慈しむ気持ちも一層強くなっているのだろう。

 先日、錦織はアスリートとファンをつなげる音声配信サービス『NowVoice』にて、子どもたちに向けて次のようなメッセージを発している。

「30歳になっても、まだまだたくさんできることが増えている」

 そして、だからこそ......と、彼はメッセージを次の言葉で締めくくった。

「グランドスラムでもいつか決勝の舞台に戻って戦いたいし、その夢に向かってがんばっていきたいなと思います」

6 / 6

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る