ダニエル太郎流、コロナ禍への対処法。
目指すテニスを求め追い込む日々

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO


 ダニエルは今季を、新コーチのスベン・グローネフェルトとともに歩み始めていた。グローネフェルトは若き日のロジャー・フェデラー(スイス)や、元1位のアナ・イバノビッチ(セルビア)にマリア・シャラポワ(ロシア)らのコーチを歴任した、世界に名だたる名指導者。そのグローネフェルトを指南役に得たことで、進むべき道がクリアに見え始めたと、ダニエルは言う。

「僕は、あと10年くらいはテニスをできる自信はある。ただ、27歳になり、タクティク(戦術)やテクニックを改善する一番のチャンスは今かな、と思ったんです。

 23〜24歳のころは、ピークは自然と来ると思っていたし、実際に2年前にいい結果は出た。でも、それを続けるには、向上のためにエネルギーを使わないといけないと感じたんです。スベンを雇うのは大きなインベスト(投資)でもあるけれど、そうすべき時期だなと思って始めました。

 彼のような有名コーチは、いろんな選手からリクエストが来る。コーチ探しはタイミングも大きいので運もあるけれど、僕も、彼に選ばれたという感じもあるんです。彼は、単にお金では動かない。自分が手伝える......一緒にやりたとい思う選手としかやらない雰囲気があるので、僕も自信になります」

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