テニスの青山&柴原が驚異の活躍。異色ペアが東京五輪代表に名乗り (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by Getty Images


 その時は青山には当面のパートナーがいたため、すぐに実現の話には至らない。それでも、「一緒に出られそうな大会はありませんか?」と柴原は尋ね続けた。

 願いがようやく叶ったのは、昨年7月のサンノゼ大会。その初めて組んだ大会で、ふたりはいきなり準優勝の結果を残す。後衛からも攻められる柴原のストローク力と、圧巻の機動力を誇る青山のネットプレーは、最初からカチリと噛み合った。

 その後もふたりは複数のツアー大会でペアを組み、10月の天津オープンでは決勝で日比野菜緒/加藤未唯組との日本人決戦を制して初優勝。その翌週にはモスクワ開催のクレムリン・カップで、またも頂点へと駆け上がった。

 この2大会連続優勝で、青山のランキングはキャリアハイの26位に到達。柴原は年頭の576位から31位へと驚異のジャンプアップを果たした。この頃には明確に言葉にしなくとも、翌年もふたりで組もう、オリンピックを目指そうとの意思は共有できていたという。

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