テニスの青山&柴原が驚異の活躍。異色ペアが東京五輪代表に名乗り (2ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by Getty Images


 身長154cmの小柄な青山の持ち味は、前衛での俊敏かつ大胆な動きにある。

 コートの端から端までネット際を駆けて叩き込むボレーは、多くの局面で勝利への道を切り開いてきた。本人曰く、コツは「ネットに隠れるようにしながら走り、飛びつく」こと。

 研究熱心な青山が世界で戦うために、研鑽に研鑽を重ねた彼女オリジナルの武器だ。

 かくして、世界でもすでに一定の地位と評価を勝ち取ってきた青山だが、ここ数年は年間を通じて組む固定のパートナーは存在しなかった。

 もちろん、どの国のどの選手と組んでも結果を残せるのが、ダブルス・スペシャリストとしての矜持でもある。同時に、ダブルスの精髄(せいずい)を極めるにはペアを固める必要性も感じつつ、彼女はあらゆる状況を想定しながら日々練習で技を磨いてきた。

 両親は日本人ながら米国カリフォルニア州に生まれ育った柴原は、エリート街道を歩んだ選手と言って差し支えないだろう。8歳から全米テニス協会(USTA)の支援を受け、幼少期から往年のトッププレーヤーであるキンバリー・ポーらの指導を受けてきた。

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