2019.08.30

錦織圭を超えていけ。ジュニア世界1位
・望月慎太郎は次のGS優勝を狙う

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 望月のテニスの特長は、俊敏なフットワークを駆使しながらコートを広く使って、しっかりコースを突き、相手の弱点を攻略できることだ。さらにネットプレーでフィニッシュしてポイントにつなげられるのが望月の強みで、ウインブルドン初優勝への原動力にもなった。

 これは、望月が自分の弱点を理解しつつ、どうすれば活路を見出し勝利に結びつけることができるのか、試行錯誤を重ねたうえで生まれたオールラウンドプレーだ。

「パワーでは確実に勝てないので、できるだけ違うことで、何が自分の強みなのかを探りながらやった結果です」(望月)

 そんな望月の非凡な才能を岩本監督は次のように評価している。

「変則とまでは言いませんが、ネットに出るタイミングがうまい。望月の持っていたセンスのよさであり、見極めもいい。その点をグラス(天然芝)で活かせた。ネットプレー自体もうまい。まさに流れるような感じでネットにつめられて、相手の打ったボールに対して素早く反応できる」

 また、吉田さんは、望月のネットプレーだけでなく、バックハンドストロークのうまさには昔から目を見張っていた。

「もともとバックハンドストロークが得意ですね。タイミングの上げ下げができていて、習ってやるというよりは、元から備わっていた。」

 望月は、13歳の時に「盛田正明テニス・ファンド」の奨学金サポートを受けて、錦織圭も拠点にしているフロリダのIMGアカデミーで海外テニス留学を始めた。

「盛田ファンド」の卒業生である錦織にとって、望月のような後輩が活躍することを長い間待ち望んでいた。