「カモーン!」削減で貝になる。大坂なおみ、無表情モードで初戦突破 (3ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

「ホームのマイアミで勝ちたい」という情熱、「先のインディアンウェルズで得られなかったタイトルを、ここで掴みたい」という渇望に、自身に寄せる期待――それら種々の感情が綯(な)い交ぜになり、「ナーバスになった」ことを彼女は認めた。

 それでも彼女は、自身の感情を半ば強制的に制御し、勝利へとつなげる術を、畳みかけるように積み重ねた濃密な経験から体得した。

 その苦境を切り抜けた先で大坂が対戦するのは、全豪オープン3回戦で対戦し、敗戦まで5ポイントまでに追い詰められた謝淑薇(シェイ・スーウェイ/台湾)。トリッキーなショットを繰り出す曲者の業師は、大坂が体得しつつある感情制御術を測るうえで、格好の試金石となる。

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