錦織圭の2018年を振り返る。今季のデータが「復活」の何よりの証だ (3ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

「十分すぎる1年だったというか、ここ(ファイナルズ)に出られなくてもおかしくなかった」

 錦織は、2018年シーズンをマッチ43勝21敗で終えた。対トップ10選手には7勝10敗。ファイナルセットにもつれた試合は12勝5敗。ATPランキング9位でフィニッシュした。

 レギュラーシーズン(MS・パリ大会)までのデータにはなるが、サービスゲーム獲得率82%、ファーストサーブでのポイント獲得率72%、セカンドサーブでのポイント獲得率55%、ブレークポイントのセーブ率63%。また、相手のセカンドサーブに対してのリターン獲得率は52%だった。

 錦織が自己最高の4位を記録した2015年シーズンは、サービスゲーム獲得率86%、ファーストサーブでのポイント獲得率75%、セカンドサーブでのポイント獲得率55%、ブレークポイントのセーブ率64%であり、こうしたデータからも、錦織がトップレベルに戻ってきたことをうかがい知ることができる。

 来月29歳になる錦織が、2019年を体も心も充実させたシーズンにすることができれば、悲願であるグランドスラム初タイトルをつかむチャンスはあるはずだ。来季は錦織にとって、大きな勝負に挑む年になるだろう。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る