大坂なおみ、サーブが入らず嘆き。「満足できる今季」へ次戦が正念場 (4ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 オンコートコーチングを使って、バインコーチを2回呼んでも根本的な修正はできず、ファイナルセットに入ると、大坂は疲労からフィジカルだけでなくメンタルもダウンし、2時間25分に及んだ試合の最終ポイントは、大坂の7本目のダブルフォールトだった。

 RR第2戦では初戦の敗者同士の組み合わせとなり、大坂はケルバーと戦うことが決まった。対戦成績は、大坂の1勝3敗で、今季はウィンブルドン3回戦で対戦して敗れている。RRで2敗すると、準決勝進出の可能性がゼロになるわけではないが、かなり厳しい状況になるので、大坂としては負けられない一戦になる。

 バインコーチは、大坂とタッグを組んだ1年目で、USオープンでのグランドスラム初優勝や、WTAファイナルズ初出場というめざましい結果を残した2018年を次のように振り返っている。

「ここまで素晴らしい年だった。でも、まだ終わっていない。あと1大会ある。この大会が終わってから祝いたいね」

 大坂も、バインコーチと気持ちは一緒だ。

「今大会が終わってから、満足できるか考えたいし、今は本当に負けたくないと感じています」

 今シーズン最後の大会であるWTAファイナルズを戦い切るためのエネルギーが、果たして大坂にどれぐらい残されているかわからないが、後悔しないためにも、全力を振り絞ってケルバー戦に臨んでもらいたい。

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