大坂なおみ、サーブが入らず嘆き。「満足できる今季」へ次戦が正念場 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 第3シードになった大坂は、RRでレッドグループに入り、アンゲリク・ケルバー(2位、ドイツ)、スローン・スティーブンス(6位、アメリカ)、キキ・バーテンズ(9位、オランダ)と同じ組になった。

 RR初戦を「ナーバスではなく、勝ちたい気持ち」で臨んだ大坂は、第5シードのスティーブンスと対戦し、5-7、6-4、1-6で敗れ、WTAファイナルズのデビュー戦を勝利で飾ることはできなかった。

 2人の対戦成績は大坂の0勝1敗だが、2017年USオープンチャンピオンのスティーブンスは、ディフェンスがよく、ミスの少ない選手で大坂との試合でも、スティーブンスがロングラリーになるとほとんど主導権を握り、大坂をコートの左右に振って、走らされた大坂は多くのミスを強いられた。また、大坂はベースライン後方に下げられて、本来の攻撃的なテニスをさせてもらえなかった。

「(大坂に)多くのボールを打たせようとした。彼女がいいショットを打っても、できるだけ多くのボールを何とかラケットで捕らえて、彼女に一球でも多くプレーをさせた」(スティーブンス)

 大坂は、ファーストサーブの確率が全セットで50%台にとどまり、コート上で「全然入らないよ」と嘆く場面もあった。

「ファーストサーブに関してフラストレーションはなかったですが、(サーブの出来に)少しがっかりしていた」と大坂が振り返ったように、なかなかプレーのクオリティーを上げられなかった。そのためミスも減らすことができず、何回もラケットをコート上に投げたり、苛立ちからくる悲鳴を上げたり、首を垂れてうなだれたりした。

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