錦織圭が悔しすぎる準優勝。
残り3大会でツアー最終戦への出場を争う

  • 神 仁司●文・撮影 text&photo by Ko Hitoshi

 予選から7試合を戦って、決勝では格上の錦織を破ってのジャパンオープン初優勝に、「とてもうれしい。1週間で驚くほどいいテニスができた。練習してきたことが東京で実を結んだ」と、新婚のメドベージェフからは穏やかな喜びの笑みがこぼれた。

 一方、錦織は、これでツアーの決勝では8回連続で敗れたことになるものの、決して勝ちたい気持ちが強過ぎたわけではなかったという。

「(4月のMSモンテカルロ大会以来の)久しぶりの決勝だったので、うれしかったのもある。勝てていないのは事実ではありますけど、僕はまだそんなに気にしていないので。決勝まで来られたのも評価できる点ではあると思うので、引き続きチャレンジするだけですね」

 決勝だけは完敗だったが、ジャパンオープンの期間中には、錦織らしいコート中へステップインして打つ攻撃的なテニスが見られたのも事実だ。10月8日付けのランキングでは、12位をキープした。

 また、年間成績上位8人しか出場資格が得られないツアー最終戦のATPファイナルズへの2年ぶり4度目の出場にも、まだ望みをつないでいる。

 ATPファイナルズ出場権争いの「レース・トゥ・ロンドン」で、錦織は、2820点になったが、順位は10位のままだ。当面のライバルとなっていくのが、9位のジョン・イスナー(アメリカ、2930点)、8位のドミニク・ティエム(オーストリア、3525点)、7位のケビン・アンダーソン(南アフリカ、3540点)となる。

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