大坂なおみ準優勝の前日に、"みゆまこ"が日本人初優勝の快挙達成 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 今後もタイトルを勝ち取ったこのフォーメーションで戦っていく予定だ。

 二宮は、ローランギャロス(全仏オープン)の女子ダブルスで準優勝した直後に、ダブルスに専念する大きな決断を下したが、その後のグラスシーズンや夏の北米ハードコートシーズンで思うような結果を出せずにいた。そして、固定ペアとして組めるダブルスパートナーも探している最中で、そんなときに加藤の存在は大きかった。

「ケガもあって、ちょっと結果が出なくて、落ち込んではいたんです。けど、加藤さんとは、まだそんなに回数多く組んでいなかったので、今だんだん合ってきて自信もついてきた。私が一方的に思っているだけかもしれないですけど、未唯ちゃんとはこれからも組んでいきたい」

 今季だけではなく、来季以降のツアーでの戦いを見据えた二宮の申し出に、「現役の間はついていきたいと思います」と加藤は快諾。単複を戦う加藤と、ダブルスに専念している二宮とでは、当然スケジューリングが異なってくるだろうが、グランドスラムも含めて二人で戦う姿を今後は多く見ることができそうだ。もちろん2020年東京オリンピックを視野に入れてのことでもある。

「真琴と一緒に東京オリンピックでメダルと取りたい。グランドスラムでも優勝できるよう、2人で上を目指していきたい」(加藤)

「まだまだこれからたくさん課題もあって直さないといけないところがある。そこはさらに磨いて、ここ(東京)だけではなくて、グランドスラムや他の大会でもコンスタントに結果を残していけるようにもっと頑張りたい」(二宮)

 大会後に、二宮は22位に、加藤は43位にダブルスのランキングをそれぞれ上げ、二宮は、日本女子でダブルス最上位選手となった。

 まだ実現したことのないグランドスラムでの日本女子ペアによる優勝や、東京オリンピックでのメダル獲得は、この2人ならやってのけるのではないか。そんな予感を抱かせる東京での初優勝だった。

3 / 3

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る