大坂なおみが決勝進出。東京で見せた成長の証と周囲を和ますユーモア (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 今回の東レPPOでは、自他ともに大坂の初優勝への期待が高まっているが、東京での初タイトルへの思いを次のように語っている。

「(東京で)優勝できれば大きな意味を持つことになるでしょう。ここにいる理由は、優勝したいという思いがあってのことですから。ただ、そうなるためには多くの優れた選手たちに勝たなければなりません。すべての大会で優勝できるわけではありませんが、自分のベストを尽くしていい結果を残せたらいいですね」

 USオープンでグランドスラム初優勝した後で、選手によっては少し気が抜けてしまって直後の大会では早期敗退もあり得ることだが、逆に大坂は自分でも予想外にいいテニスをキープできている。

「自分自身も、この大会の初戦を落ち着いて臨めたことに驚いています。周りのみんなももっとナーバスになるだろうと思っていたようで、驚いたのではないでしょうか。実際、準決勝で初めてちょっと緊張しました」

 落ち着いてプレーできる秘訣として、大坂には自分なりの目標設定方法があることを明かしてくれた。

「私は、大きな目標ではなくて、小さな目標を掲げて達成していくことを心掛けています。あまりにも目標が大き過ぎると、それが自分に悪影響を及ぼすことがある。できるだけ集中力を欠かさないぐらいのレベルで続けられればと思っています」

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