新時代の主役へ躍り出た大坂なおみ。
松岡修造氏も驚く練習内容とは

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 大会後に大坂はWTAランキング7位になり、一気にトップ10入りも果たした。さらに、年間成績上位8人しか出場できない女子ツアー最終戦・WTAファイナルズ(10/21~28、シンガポール)の出場争いでは4位に急上昇して出場圏内に入った。 

「大坂さんは、第2のセリーナとして、ずっとグランドスラムで勝っていける。そして、世界一になっていける。ここからがスタートです」

 松岡氏は、大坂の輝かしい未来の可能性を信じて疑わない。

 大坂は、日本テニス史上で男女を通じて初めてグランドスラムタイトルを獲得した選手として、歴史にその名を刻むことになったが、今や彼女は、日本のテニスだけでなく、世界のテニスの新しい時代を切り開く存在になった。とはいえ、大坂のスタンスに変わりはない。

「ワンステップずつ踏んでいくつもりです。本当にあまり先のことは考えないようにしています」

 USオープンチャンピオンとして、ティファニー製のシルバーの優勝トロフィーに、大坂なおみの名前が彫り刻まれた。そして、グランドスラムチャンピオンという肩書が、これから大坂についていくわけだが、彼女がどんなプレーを見せ、新時代の主役としてどんな成長を遂げていくのか目が離せない。

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