大坂なおみは挑戦者として決勝を楽しむ。「夢が現実になってうれしい」 (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo Ko Hitoshi

 結局、キーズは13回あったブレークポイントを1回も活かすことができなかった。試合後の会見では目を真っ赤にしながら、「(大坂は)本当にすばらしかった。初めての準決勝という大舞台だったのに」と、大坂のプレーを称えた。

 大坂は、日本時間9月9日の朝から行なわれる決勝で、第17シードのセリーナ・ウィリアムズ(26位、アメリカ)と対戦する。

 6回のUSオープン優勝を誇るセリーナは、ニューヨークで9回目の決勝進出を決め、そして、31回目のグランドスラム決勝進出となった。

 現在のランキングでは、36歳のセリーナより20歳の大坂の方が上だが、決勝ではどちらが挑戦者になるのか大阪に聞いた。

「セリーナが、挑戦者じゃないことはわかっているでしょ(笑)。もちろん、私が挑戦者のつもりでいます。彼女はこれまでたくさんグランドスラムの決勝を戦い、どういう気持ちになるのかを知っている。(グランドスラム決勝は)私にとっては、新しい経験ですし、楽しみでもあります」

 大坂とセリーナは、今年のWTAマイアミ大会1回戦で初対戦し、大坂が勝っている。

「あの時はなおみに負けたけど、明らかに自分はベストではなかった。(マイアミでの)ひどいプレーはしないようにしないといけない。あの試合より調子を上げていくだけです」

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