錦織圭が全米の初戦で圧勝。課題のサーブは「トスの高さ」が鍵になる (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

 こう振り返った錦織は、フォアハンドの11本を含む合計25本のウィナーを打ち込み、マーテラーから29本のミスを引き出して、シード選手としての実力差を見せつけた。

 今夏のUSオープンシリーズ前哨戦で錦織は、ATPワシントンD.C.大会でベスト8に進出したものの、マスターズ1000・トロント大会は1回戦敗退、さらにマスターズ1000・シンシナティ大会で2回戦敗退と、満足できるような結果を残せていなかった。

 負けた試合で共通していたのは、ダブルフォールトをしたりファーストサーブの確率が下がったり、悪くなったサーブから他のショットへ悪影響を及ぼしたことだ。

「サーブはあんまりよくなかったですね。特に、この2大会は。ミスもありましたし、ファースト(サーブ)も入ってなかったので。サーブも修正していかないといけない一つではあります」

 このように課題を口にした錦織の全大会に帯同しているダンテ・ボッティーニコーチは、USオープンに向けて一緒に調整に取り組んだ。

「たしかに今までの夏と比べると、ベストな結果ではありませんでした。これまでの3大会の中で、いくつかいい試合もありましたが、シンシナティ(2回戦)での(スタン・)バブリンカ戦では、圭がレベルを落として敗れました。

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