ダブルスで五輪を目指す二宮真琴。「メダルを獲って人生を変えたい」 (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text&photo by Ko Hitoshi

全仏でダブルスを組んだ穂積絵莉とは94年生まれの同期で、いい関係性を築いている全仏でダブルスを組んだ穂積絵莉とは94年生まれの同期で、いい関係性を築いている――プロ6年目の二宮さんは、8月13日付けのWTAランキングで、シングルス676位、ダブルス26位(日本女子でダブルスはトップ)。これまでシングルスを中心にしてきたのは、どんな理由があったんですか?

二宮 まず、シングルスとダブルスの待遇の違いがあります。海外選手はダブルスプレーヤーが多いので、そんなに変わらないのですが、日本人はシングルスへのこだわりがある。会社の方(所属先の橋本総業)も、シングルスでという意向が強かった。(日本では)やっぱりシングルス(重視)なんだなというのは感じていましたし、(私自身にも)すごくシングルスに未練がありました。

 例えば、会社のボーナスも、シングルスのランキングによって反映されていました。元々ダブルスは(査定対象では)なくて、私のダブルスランキングがすごく上がってきたときに考えてくださって、反映されるようになったんです。

 30歳ぐらいになったら、ダブルスだけで、というのもありかもしれないですが、24歳だとまだ動けるし、今のうちシングルスをやっておかないという思いもありました。一方で、これ以上中途半端にやっていると、東京オリンピックに間に合わなくなってしまう焦りもありました。

 現在は、ダブルス専門の新しいツアーコーチを探していますが、なかなか見つからないんです。

――普段のツアーは個人戦ですが、女子国別対抗戦・フェドカップで日本代表として戦うことは、どう捉えていますか?

二宮 ジュニア時代から今まで日の丸を背負って団体戦を戦ったことがなかったんです。初めて団体戦を戦ったのは、(橋本総業で出場した、実業団の)日本リーグでしたから。もちろん初めて選ばれたときはうれしかったです。日本代表としては、プレッシャーや緊張感も、普通の試合と違ったものがありました。団体戦はすごく楽しい。でも、まだそんなに特別な思いというのはなくて、自分のプレーをするだけだと思っているので、勝っても負けても、自分らしいプレーをしたいです。

――2018年アジア大会(インドネシア・ジャカルタ、テニス競技8月19~25日)に、なぜ出場しようと思ったのですか?

二宮 アジア大会に選んでもらえるのなら、大きい大会だと思うので、プレッシャーのかかる所でやりたい気持ちがありました。自分の中では、オリンピックの練習だと思ってやりたいと思っています。

――2020年東京オリンピックへの思いを聞かせてください。

二宮 日本開催というのは、私の中では大きいですね。自分が、ダブルスのトップ10に入っていれば、パートナーを自分で選ぶことができるので、まずはそこを目指したいです。

 ちなみにミックスダブルスもあるので、メダルも含めてちょっと狙いたいと思っています。オリンピックのメダルを獲ると、人生が変わるって言われているので(笑)。

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