錦織圭が「友人」を倒して初戦突破。
次戦は「問題児」でまたやりにくい

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 しかも、芝をもっとも得意とし、スライスを主軸とした独特のリズムに相手を引きずり込む試合巧者。なお、成績を大きく下げたのは、コート内外の素行が原因で、常に周囲と軋轢を生み、テニスと真剣に向き合う時間が限られてきたためである。

 そんな3歳年少者を、錦織は、かつてはライバル視し、後にはその挙動を「自分にはできない」不可解なものとして見てきたきらいがある。次の対戦では「やりにくい相手」と危険視するのも、戦い方への迷いだろう。

 芝は錦織にとって決して得意なコートではなく、戦い方にしても「まだまだ模索中」だという。その彼が試合後に満面の笑みを見せたとき、未踏の"この先"への道がひらけるはずだ。

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