2018.06.06

大坂なおみ、もう泣かない。
全仏はメンタル安定、ウインブルドンに期待

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 大坂なおみは、ローランギャロス(全仏オープンテニス)で、2年前と同じ3回戦敗退という結果でパリを去ることになったものの、レンガの粉が表面にちりばめられたレッドクレーコートに、自分自身の成長の足跡をしっかり残していった。

苦手な「クレー」でも3回戦まで勝ち進んだ大坂なおみ 3回目のローランギャロス出場となった大坂は、今回グランドスラムで初めてシードを獲得し、第21シードとして今までにない気持ちで大会に臨んだ。

「シードになったことで、3回戦の前まではシード選手との対戦がないことが保証されますから、本当にいいことです。でも、自分としては、シード選手としてプレーすることは気にしていません。もちろん、シードとして初めてプレーするので気分はいいですし、いいプレーができるといいですね」

 こう語った大坂は、1回戦でグランドスラムのシード選手としての初勝利を手にし、久しぶりに会見では、まだたどたどしい日本語ではあるが、シード選手としての初勝利の感想をきちんと語ってくれた。

「普通じゃない。何かすごく緊張していた。今日の試合はすごく負けたくない感じだった。(シードは)初めてのことだったので、本当にいいプレーをしたかったので、ナーバスになったんだと思う」

 クレーが大坂にとってベストサーフェスではないことは、自他ともに認めるところだ。球足が遅くなるため、彼女の武器である時速200km近いサーブや強力なフォアハンドストロークの一発だけではポイントが決まりにくい。

「自分はアグレッシブな選手です。クレーでは長いポイントになることを想定しないといけない。より我慢が必要ですし、ポイントを組み立てることが大切ですね」

 こう語った大坂は、ローランギャロスでは高速サーブにこだわらず、クレーでボールが高く弾むことを考慮してスピンサーブを多用した。そして、相手リターンが浅くなるようにし、ラリー戦では我慢強くプレーして好機を見出してポイントにつなげた。