大坂なおみ、喜びと寂しさと...。憧れのセリーナを倒して胸に抱く想い (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

 試合後、セリーナはファンのサインの求めに応じ、歓声に手を振りコートを去ると、そのまま車に乗り込み会場を後にした。後に発表された声明文には、「ナオミはすばらしいプレーをし、私はその試合からも多くを学ぶことができた」と記されていた。

 試合終了の約1時間後、会見室で報道陣の質問に応える大坂は、種々の想いが入り交じる胸中を、言葉で表すのに苦労していた。

 ただ、自らの胸のうちを探りながらポツリポツリと絞り出した「試合が終わったときに、セリーナに私が何者だかを知っていてほしかった」の言葉に、彼女がこの試合に求めたすべてが込められているようだった。

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