1年前の全豪、錦織戦で復活を確信したフェデラー。次戦は注目のチョン (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi

 あの試合での錦織の立ち上がりは素晴らしかった。一方、フェデラーはミスが早いうえに多く、錦織が第1、第3ゲームのサービスブレークに成功して、一気に5-1とリードを奪った。

「自分のオーストラリアンオープンでの戦いは、ここで終わるかもしれない」と覚悟したフェデラーだったが、そこから逆襲が始まり、タイブレークまで持ち込んだ。第1セットは結局、錦織が奪ったものの、フェデラーの心の中には、少なくとも"十分戦える"という手応えが得られていた。

 そして、3時間24分におよぶ5セットの末、フェデラーが(4)6-7、6-4、6-1、4-6、6-3で錦織を破り、勝った瞬間は、まるでグランドスラムで優勝したかのように飛び上がって喜んだ。4回戦であんな喜び方をするフェデラーはめずらしかったが、1年が経過した今、次のようにそのときの心境を振り返る。

「(当時復帰明けにもかかわらず)自分が5セットを戦えるほどフィットしている選手であることがわかって、素晴らしいと思ったし、オフシーズンでのすべてが報われた。そして、(錦織との5セットから)たくさんの情報がもたらされ、前へ進むための自信を得ることができた」

 準々決勝からのフェデラーはフレッシュな気持ちになり、気分よくプレーすることができるようになった。そして、あのセンセーショナルな優勝へと突き進んでいったのだ。

「昨年のシーズン全体における僕の戦いの中で、圭との試合はとても重要なものだった」

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