美女テニスプレーヤー、加藤未唯が
ツアー準優勝を果たした昨季を語る

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


――東京(ジャパンウィメンズオープン)で印象に残っている試合は?

加藤 1回戦と準決勝ですね。(1回戦は)どんなに攻められても、ディフェンスには自信があるので、そこからチャンスがあればという感じでしたが、最後まで自分のベストを尽くせた。

(準決勝は)予選からベスト4進出ということで、もういいかと思ってしまう選手もいると思うんです。しかも、第1セットを取られて、第2セットも劣勢になった場面(加藤1-4)で、ちょっとあきらめてしまう状況でもベストを尽くせた。

 第2セットの途中からラリーが長くなって、試合時間も長くて体力的にもきつい試合だったんですけど、ああいうフィジカルバトルになったら、絶対大丈夫という自信はあった。その自信が、いいプレーにつながった。

――加藤さんの自信は、ふだんのトレーニングから培われたものなんですね。

加藤 長距離も短距離も自信があります。とにかく日々のトレーニングの成果だと思います。

――雨によって準決勝と決勝は有明コロシアムでのプレーになりましたが、雰囲気はどうでしたか。

加藤 外のコートよりコロシアムの方が、ちょっとコートが遅いんです。私は(球足が)遅い方が好きですし。会場の雰囲気もよかったですね。屋根が閉まって、音が響いていたのもあるんですけど、すごく拍手をしてくれて、それが嬉しくて笑ってしまいそうだった。やっぱり嬉しいじゃないですか。応援が力になりますよね。観客が多いほど嬉しいし、(気分が)高まるので、いいプレーがしやすかったと思っています。

――表彰式で、準優勝トロフィーを手にした時、どう思いましたか。

加藤 すごく嬉しかったし、WTAのシングルスで初めてだったので、頑張ってよかったと思えた。でも、やっぱり優勝トロフィーが欲しかったなと横目で見てました。

――自分へのごほうびは何か買ったのですか。

加藤 年齢は上ですけど、オーストラリア人の友だちが日本に来ていて、私の試合を予選から全部応援してくれて有り難いなと思った。その人に何かしてあげたいなと考えて、ランチで「久兵衛」へ一緒に行って、お寿司を食べました。私が前から行ってみたかったお店だったんです。

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