美女テニスプレーヤー、加藤未唯がツアー準優勝を果たした昨季を語る (3ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


――8月下旬のUS(全米)オープンでは、予選決勝までいきましたが、レベッカ・ピーターソン(196位、スウェーデン)に敗れました。試合に負けた瞬間に、なぜラケットを、スコアボードに投げて壊してしまったのでしょうか(大会時、加藤179位)。

加藤 そうですね。感情を抑えられていたら、(ラケットを)投げていないですね。あれは試合(内容)からきたものなので。ファイナルセットで私が先にブレークして(3-1)、そこからちょっと私が消極的になって負けた。(ファイナルセット第10ゲーム、加藤の4-5、加藤のサービスで)最後0-40になって、デュースに追いついたけど......(結局、加藤がブレークされて負けた)。

"勝てた試合"ということはないと思います。実際負けているので。でも、勝てそうな試合ではあったんで、もったいないなという感情もあり、悔しさからきたことだったんで......。(ラケットを投げた行為に)後悔はないですけど、あれはダメな行為なので、反省しなきゃいけないことだった。それは、試合後コーチから一番に言われました。

――USオープン予選の後、きちんとリセットして、心の整理はできていましたか。

加藤 できました。次が日本での大会ということもあって、絶対感情を出さないようにしてプレーしました。コーチに言われたからではなく、自分の中で整理しました。

――9月上旬のジャパンウィメンズオープンでは、大会時の加藤さんのランキングは171位でしたから、予選を上がれれば上出来という感じだったのではないでしょうか。

■WTAジャパンウィメンズオープン
予選1回戦 7-6(1)、4-6、6-4 クリスティー・アン(121位、アメリカ)
予選2回戦 6-3、6-0 バシャック・エライドゥン(172位、トルコ)
予選3回戦 6-3、2-6、7-6(3) マグダレナ・フレッチ(190位、ポーランド)
1回戦   6-3、6-4 日比野菜緒(71位、日本)
2回戦    7-5、6-3 クリスティーナ・プリスコバ(44位、チェコ)
準々決勝  6-1、6-3 アレクサンドラ・クルニッチ(67位、セルビア)
準決勝   4-6、7-6(1)、6-4 ヤナ・フェット(123位、クロアチア)
決勝    2-6、5-7 ザリナ・ディアス(100位、カザフスタン)

加藤 今まで以上の成績を残したいと思っていて、それまで(WTA)ツアーで(本戦)2回戦を突破したことがなかったんで、まずはそこを抜けるようにと思っていました。でも、2回戦を勝った時は「優勝しかないな」と思っていました。あまり目標をチマチマ立てるタイプではないので、今までできていなかったことができて、(初のベスト)8になった。次はベスト4といったら、それで満足してしまう可能性もあったので、目標を高くしないと勢いを止めかねないと思い、高く設定しました。

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