西岡良仁が大ケガのリハビリ中に知った「テニス以外の大切なこと」 (4ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by Getty Images

 テニスは、『トップ100クラスになれば』という話ではありますが、たとえばグランドスラムの1回戦で負けても数百万円の賞金がもらえるので......。それを言ったら、みんなビックリしていました。

 逆にテニスが他の競技と比べて少ないなと思ったのは、メディア等への露出ですね。日本国内での大会や試合が少ないし、選手が日本にいないことが多いので取材が難しいというのもあるでしょうが、これだけ世界規模の競技なのに、日本国内ではまだあまり知られていないんだなと思いました。

 僕がYoutubeチャンネルを始めたり、『スポナビライブ』さんで解説したのも、もっとテニスを知ってもらいたいという思いがあったからでもあるんです。そういう情報を得て、いろいろと考えられたことは、すごくよかったですね」

「22歳の人間として」多くをオフコートで吸収した西岡は、それらを来(きた)る復帰の日のコートに持ち込む準備も怠らない。テニスができない時期を「身体作りのいい期間」と定め、身体の動かし方から栄養面まで徹底して見直してきた9ヵ月間。それは彼ひとりだけではなく、同じ目的地を目指す"チーム"としての戦いでもあった。

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