ツアー優勝の杉田祐一に聞く。「シード獲得へ、年末までが勝負です」 (6ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


杉田 そうですね。ズベレフ戦もラオニッチ戦も大きかったですね。2016年シーズンに、たくさんのトップ選手とできたことが、今の成績につながっていますね。

――1歳下の錦織圭選手は、杉田さんにとってどんな存在ですか。

杉田 尊敬しています。あのレベルでやっているというのは、本当に大変なことです。でも、僕の優勝も、彼のせいで霞んでしまう(大笑い)。でも逆に、彼の成績がなかったら、あそこ(アンタルヤ)で決勝前に満足していたかもしれない。初めての決勝で慌てることなくできたのは、彼のおかげかもしれないです。だけど、この優勝が霞んだのも彼のせいだなぁ。ハハハ。

――自己最高ATPランキングが43位もなって、グランドスラムだけでなくマスターズ1000でも本戦ストレートインができるポジションになっていきます。これから1年、杉田さんにとって勝負の年になりますね。

杉田 グランドスラムのシード権(シードの数は32で、ランキング上位から決まっていく)を取れる位置まで上げることが大事だと思っています。シードを取れれば、1回戦からすごい強い選手と対戦することもなくなりますし、より勝ちやすい環境になってくる。あとは、マスターズ出場が必須になってきた場合に、そこで勝てないと弾き飛ばされてしまうので、そこを踏まえた準備をしていかないといけない。

――今後のツアーやグランドスラムでの目標はどこになりますか?
 
杉田 やっぱり来シーズンのスタートをいい形で切ることが、本当にここ(ツアーレベル)で定着するための大きなポイントです。そのためには、先ほども言ったようにシード権。いろいろな大会でシードを取れるようになるには、年末までが勝負でしょう。できる限りランキングを上げて、いい形で今年を終えることができれば、安定して皆さんにいい報告ができるようになるかもしれない。

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