「まだどこも痛くない」錦織圭。
ウインブルドン次戦は打ち合い耐久戦に

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


「試合で体力を使うことで体にストレスがかかります。それが積み重なって痛みにつながっていきます。ストレスをいかに消すかが問題ですが、それにはリカバリーとトレーニングがとても大切になってきます」

 以前に錦織は、「ロビーとやって、すごく体がフレッシュな状態を保てている。同時に(体を)追い込むこともあるのでつらいけど、すごく身になっているのを感じている」と話していたが、それが今回のウインブルドンではうまくかみ合っているように見える。

 3回戦で錦織は、第18シードのロベルト・バウティスタ アグート(19位、スペイン)と対戦するが、過去には錦織の4勝0敗でグラスコートでは初めての対戦となる。

 バウティスタ アグートは2014年ATPスヘルトヘンボス大会でツアー初タイトルを獲得しているが、グラスコートでの優勝だった。また、ウインブルドンでは2015年にベスト16まで進出している。

「意外と芝でもすごくうまくプレーしている。バックも安定していますし、ミスが少ないという点ではやりにくい選手でもある。そんなに展開は速くないですけど、ラリーは自然と長くなると思うので、その中でもなるべく主導権を握っていかないと勝てない。なるべく自分が攻撃的にプレーできるようにしたいです」

 ストローク戦になるのは必至だが、むしろ、その長い打ち合いの中で、錦織がグラスコートでもグランドストロークのいいフィーリングをつかむことができるかもしれない。もし、それができれば、ウインブルドンでの上位進出への道も見えてくる。

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