「まだどこも痛くない」錦織圭。ウインブルドン次戦は打ち合い耐久戦に (2ページ目)

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 第2セットのタイブレークでは、錦織がセットポイントを2回握ったものの取り切れず、逆にスタコフスキが3回目のセットポイントをものにして、セットオールとなった。

 第4セット、スタコフスキはサービスゲームで調子を取り戻していたが、「なるべく我慢して、自分のサービスキープを心がけた」という錦織も何とかサービスをキープし続けた。お互いすべてのサービスゲームをキープして、再びタイブレークとなったが、ここでは終始錦織がポイントをリードして、スタコフスキの追撃を振り切った。

 過去2戦2敗していたスタコフスキに対して初勝利を挙げた錦織。難敵からの勝利はグラスコートへうまく適応しプレーできている証しとして、続くウインブルドンでの戦いへの弾みにしたい。

「芝でうまい選手なので、簡単な試合ではなかったですし、特に彼のサービスがいい時は、なかなかブレークのチャンスがなかった。この勝利で自信を持って次を迎えられると思います」

 さらに、錦織にはもうひとつ好材料がある。大会前に心配されていた腰に、2試合戦った時点で何も問題が起こっていないということだ。

「痛みなくプレーはできていた。何が起こるかわからないですけど、今のところ体調は全く問題ないです」

2016年の春から錦織に帯同しているロビー大橋トレーナーは、「圭の体は日に日に良くなっていますし、うまくピークを持ってこられている。集中して圭自身のテニスがプレーできればいいと思います」と語り、錦織のフィジカル問題が多く発生していることへの傾向と対策を次のよう指摘した。

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