ジュニア準優勝から10年。土居美咲が思い出のウインブルドンを語る (6ページ目)

  • 内田暁●取材・文 text by Uchida Akatsuki
  • photo by AFLO

土居 真意......ですか?(笑)。やっぱり、くるみとはずっと一緒にやってきたので、「ふたりでがんばりたいよね」という思いはあります。

 くるみとはライバルという見方をされるけれど、彼女に対して抱く思いは、ライバル意識......というのとは、また少し違うのかな? 彼女は本当にやるべきことをやり、努力を重ねてきた選手なので、尊敬するし、一緒に世界でがんばりたい。かといって「彼女より上に行きたいからがんばっています」というのではないし、彼女も、私がどうとかは思っていないだろうし......。私は、その関係性がいいと思っています。もちろん刺激は受けます。それはそうです。

―― その奈良さんとは、ジュニア時代にウインブルドンJr.ダブルスで準優勝しました。ウインブルドンの印象や、ジュニア時代の思い出は?

土居 ウインブルドンの印象は......あまりにありきたりですが「聖地」。特別過ぎる場所です。

 ジュニアで初めて来たときは、感動でした。「芝が絨毯(じゅうたん)みたい、ふかふか~!」ってはしゃいでいて。初めてジュニアのシングルスで勝ったときには、手が震えていたのを覚えています。

―― 初々しいころですね?

土居 そうですね。ダブルスで準優勝したときも、ベスト8の時点でくるみとふたりでメチャメチャ喜んでいました。ジュニアは本戦の2週目開催なので、大人(シニア)のほうではトッププレーヤーしか残っていないじゃないですか? そのなかでやれることの感動がすごくて。「ベスト8ってウチら自慢できない?」とか、「すごいすごい! ベスト4だよ!」って。

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