2017.06.02

錦織圭の「日韓戦」は大丈夫か。
苦手のフランス人に快勝も右肩に不安

  • 神 仁司●文・写真 text & photo by Ko Hitoshi


 シャルディはほとんどお手上げ状態で、2セットを連取した錦織が第3セットも2度のサービスブレークに成功して3-0とした。

 ところが、その直後に、錦織がメディカルタイムをとって、右肩のマッサージを受ける。これをきっかけに錦織のプレーのクオリティーが少し落ち始めた。

「自分がちょっと打たなくなったのもありましたし、ファーストサーブが入らなくてセカンドを攻められて、(シャルディに)先にプレーされる場面が増えた。それが原因だったと思います。彼もプレッシャーなく、少し戦術を変えてどんどん打ってきたので、自分の球がちょっと浅くなってしまった」

 一方、シャルディは息を吹き返すことができた理由を次のように語った。

「圭がフィジオ(療法士)を呼んでくれたのは、僕にとって都合がよかった。その3分間で落ち着けて、ゼロからスタートした。圭は逆に少しリズムを失ったね。簡単に負けたくなかったので、とにかくファイトしたよ」

 シャルディは本来の強力なファーストサーブが復活し、一番の武器である回り込んでのフォアハンドストロークを逆クロスへ打ち込んだ。後手に回った錦織は2度のブレークを許し6-6とされたが、なんとかタイブレークを取ってシャルディの反撃を振り切った。

「最後、タイブレークを取られてもおかしくなかったので、3セットで終われてホッとはしました」と振り返った錦織は、右肩の治療を受けたことで「自分のリズムを崩して、相手を蘇らせてしまった。あんまりいい選択ではなかったですけど……」と反省する。右肩の痛みは1回戦の前からあったようで、大会前から不安視されていた右手首と関連があるのかどうかはわからない。正直なところ、今回は中堅プレーヤーでメンタルに波のあるシャルディだから、反撃を断ち切れた感は否めない。